【第三回】
肌本来の力を引き出す
スキンケアの方法

講師上田祥子うえださちこ
美容研究家/ライター/美容コメンテーター

もっと肌は美しくなれるから
肌は本来美しくなる力を持っています。もし現状のお肌に不満があるなら、スキンケアやライフスタイルに、改善すべき点があるのかもしれません。美肌の基本は健康ですが、さらに美肌力を伸ばすために是非知っておきたいこともたくさんあるのです。
美肌になりたいという意志を持って
素肌力を上げる方法
良質な睡眠とバランスの良い食事がカギ
素肌力を上げるには、まず良質な睡眠やバランスの取れた食生活、またメンタル面の安定も大切です。その上で毎日の正しいスキンケアが、肌力を高めてくれるのです。まずは美肌になりたいという思いをしっかり持つようにしましょう。
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リズムのある生活習慣
規則正しい生活、といってもハードルが高いと思う方は多いでしょう。私も仕事やプライベートで睡眠不足になったり、深夜まで起きていたりすることはしばしば。けれどできる限りリカバリーできるよう無理を重ねず、良質な睡眠を取るよう心がけることはお肌にとってとても大切。“きちんと”をストレスにせず、生活を楽しむ気持ちで。
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適切なストレスケア
ストレスは美肌の大敵!
リセットの時間をストレスはダイレクトに肌や体調に影響してきます。肌代謝の低下を招いたり、吹き出物が出来たり。また、ストレスでいらいらしていると眉間にシワが寄ったりして、表情だって曇ってしまいがち。適度なスポーツや仲間との楽しいひとときなど、ストレスを適切に解消できる方法を見つけて、メンタル面の安定に努めましょう。
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正しいスキンケア
スキンケアは基本を守ることが
何より大切スキンケアは高い化粧品を使うとか、エステに通うこともいいのですが、まず先に基本をしっかり守ることが大切です。適切に落として、必要な成分を補う。美肌の大前提としては保水と保湿がきちんと行われていること。潤った肌は、乾燥はもちろん紫外線の刺激など外的要因によるダメージにも強くなります。
化粧品は正しく使うことで適切な効果
肌の力と化粧品の効果を
引き出すスキンケア
正しいスキンケアを心がけているつもりでも、使用方法を誤ってしまっては効果も半減。またやりすぎや塗りすぎ、あるいは落ちてない、足りなさすぎといったバランスの悪いスキンケアも美肌を遠ざけてしまいます。
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やさしくきちんと汚れを落とす
擦りすぎは敏感肌の原因になります
敏感肌になってしまったという方に多いのが、クレンジングや洗顔時の擦りすぎ。化粧を落とす行為はただでさえある程度の刺激にさらされているのに、さらに刺激を与えてしまっては肌ダメージに繋がります。また、メイクや肌汚れが残るような洗い方もNG。洗顔料はしっかり泡立てて泡のクッションで洗う気持ちで。
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正しいステップでスキンケア
化粧品は使い方や順番にも気を配って
スキンケアアイテムを使う順番やタイミングなどを間違えるとせっかくの美容成分のアプローチを低下させてしまうことに。基本は化粧水→美容液→乳液やクリームといった順番ですが、メーカーやブランドならではの流れがあります。きちんとわかった上で使うのがより美容パフォーマンスを上げる事になり美肌につながるのです。
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スペシャルアイテムを
取り入れるシートマスクやブースターを
取り入れる普段のスキンケアでは少し物足りないと感じたときは、スペシャルケアアイテムを取り入れると肌力が底上げになります。例えばパックやシートマスクで集中ケア。あるいは化粧水の前にブースター美容液や美容オイルを使うと、その後のスキンケアの効率が良くなって美肌力を高めることに。
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美顔器を使ってケア
美顔器を使えば、
自宅でエステケアが叶う年々進化を続ける美顔器を用いたケアもおすすめ。最近では、自宅でエステサロン並のケアが叶うアイテムも多く出揃っています。普段のスキンケアでは到達できないところまでうるおいがチャージできたり、ヒト幹細胞培養液抽出エキスなど最新の成分を肌にしっかり届けるアイテムなどマシンを味方につけてみては。
そのスキンケア、本当に大丈夫?
やってしまいがちな
NGスキンケア
そのスキンケアの方法合っていますか?自己流や思い込みで続けてきたスキンケアのやり方が間違っていては、かえって肌ダメージを招くことも。もしこんなスキンケアをやってしまっていたらすぐに改めましょう。
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洗顔の仕方ミスで
肌に刺激や汚れが残留洗顔はやり方と洗う水の温度も大切
洗顔、つまり素肌をクリアにすることは美肌の第一歩。擦り過ぎなど刺激を与えるクレンジングや洗顔は前にもNGとお伝えしましたが、洗う温度も大切。熱すぎては必要な皮脂まで落として乾燥を招きますし、冷たすぎても毛穴汚れは落ちにくくなります。ぬるま湯でしっかり泡立てた泡で刺激を与えずに洗うようにしましょう。
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化粧品を十分に使っていない
化粧品は適量を守らないと
効果に繋がらないどんなに高い化粧品も、適量を守らなければ満足のいく効果は得られません。必ず必要な量を使ってケアしましょう。高い化粧水を惜しんでつい少量を手にとってしまうようであれば、むしろプチプラのいいものをたっぷり使ってみて!大人のスキンケアは、プライスやブランドなどのメリハリも大切なんです。
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シートマスクの時間オーバー
良かれと思ったスペシャルケアも仇に
結構やりがちなのが、シートマスクを長時間つけたままにしていつの間にか乾燥を招いてしまうこと。シートマスクは説明通り以内の時間で使うのが基本。それ以上使うと、マスクにうるおいを持っていかれてしまうことも。スペシャルケアのつもりがかえって肌にダメージを与えてしまうようではあまりにもったいない!
みんなの素朴なギモンに答えてくれました
質問タイム

受講者
質問
量をたくさん使うのは、よくないのでしょうか?
スキンケアの量をたくさん使いすぎないよう、気を付けた方がいいのでしょうか?「肌に入る化粧品の量は限られている」という話を聞いたことがあります。

講師:上田祥子さん
回答
肌がベトベトになるのは、つけすぎ。適量を心がけましょう
肌に蓄えられる保水量には限界がありますので、まずは推奨されている適量を付けるようにしましょう。乾燥が気になる部分に重ねづけをする程度なら問題ありませんが、スキンケアの後、お肌がベトベトになるようでしたら、つけすぎです。さらにステップを減らし、その分保湿力のあるアイテムに変える等、調節してみてください。

受講者
質問
化粧水をたくさん使うスキンケアテクニックって、どうなんですか?
化粧水は2ステップ(ミストローション→化粧水)使う、規定量の1.5~2倍使うといったスキンケアテクニックが紹介されているのを見かけますが、化粧水は多めに使った方が良いのでしょうか。

講師:上田祥子さん
回答
肌の水分が不足している時はOK!通常は保湿力の高いもので適量を使いましょう
化粧水によっては規定量の倍使うことでシートマスクの様なアプローチをもたらすものもあり、肌の水分が不足しているときにはぜひ取り入れたい方法です。しかしながら、肌に蓄えられる保水量には限界があるので、通常は保湿力の高いもので適量を使うと良いでしょう。

受講者
質問
上田祥子さんが取り入れている、おすすめのお手入れを教えて!
肌に異変を感じた時や、季節の変わり目で乾燥しがちな時に意識されていることなど、こだわりのお手入れや、お肌のピンチの時に取り入れているスキンケアがありましたら、ぜひ教えてください。

講師:上田祥子さん
回答
低刺激で修復力の高いアイテムを選んでいます
肌に異変を感じたときや、季節の変わり目は肌が不安定になりがちで、敏感に傾くことも多いと言えます。そんなときは、低刺激で修復力の高いアイテムを取り入れるようにしたり、シートマスクなども低刺激のものを選んで積極的に活用しています。
まとめ
一発逆転ではなく、
日々きちんとスキンケア
肌を育てるような気持ちで毎日続けて年齢を重ねても、ダメージを受けても肌は本来力を持っているもの。だからこそ適切なケアを毎日続けることが美肌力を高めてくれるのです。美肌に一発逆転を求めるよりも、日々基本のスキンケア。正しい知識を持って、肌を育てるような気持ちで取り組めば美肌に遅すぎるなんてことはありません。一緒に頑張りましょう!
講師紹介

上田祥子うえださちこ
美容研究家/ライター/
美容コメンテーター
1991年クラリオンガールに選ばれ、モデル、レポーターなどを経て、1996年より美容ライターとして活動。
日本の美容情報のみならず、韓国、タイなどアジア諸国の美容を取材し発信している。