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お肌の構造と成分、ターンオーバーの仕組みを知れば、肌を整える方法に行き着きます

【第一回】
お肌の構造と成分を
知りましょう

講師写真:上田祥子

講師上田祥子うえださちこ

美容研究家/ライター/美容コメンテーター

お肌の構造と成分を
知りましょう

毎日スキンケアして、肌にも触れているけれど、その内側がどのような構造になっているかご存知ですか?肌の成り立ちや成分を知れば、もっと肌を大切にしたい気持ちや、肌ケアへの意識も高まります。適切なスキンケアによる肌の確かな未来のために、まずはお肌の基礎知識を身につけましょう。

そもそも肌ってどんな役割なの?

肌の構造と成分

様々な外部からの侵入を防ぎ
身体を守る

私たちの身体を覆う肌は、人体における最大の臓器で外部からの異物の侵入を防ぐ役割を担っています。汗などで体温を適切に保ったり、外からの刺激に反応しながら体を守る役割を果たします。大きく分けて表皮、真皮、皮下組織の3層に分かれており、それぞれ性質も異なります。

構造図
  • 表皮

    外界の刺激から肌を守る皮膚の表層

    皮膚の一番表層にあるのが表皮。わずか0.2mmほどの厚さで水分保持やバリア機能としての働きを持ち、スキンケア効果が一番現れるところでもあります。表皮は下から基底層、有棘層(ゆうきょくそう)、顆粒層(かりゅうそう)、角層で構成されており、基底層で新しい細胞が生まれ、角質細胞になったあと、垢として剥がれ落ちていきます。

  • 真皮

    大半をコラーゲンが占め、
    肌のハリ弾力をつかさどる

    真皮の約70%はコラーゲン線維と呼ばれるタンパク質の線維でできており、網目状のコラーゲンの構造を結合しているのが、エラスチン線維です。これらの線維の周りをヒアルロン酸などゲル状の基質が埋めており、加齢や紫外線、酸化などで線維質が変質すると、シワやたるみなど肌老化の原因となります。

  • 皮下組織

    主に皮下脂肪から成り
    クッションの役割を果たす

    皮下組織は筋肉と骨の間にある部分で、そのほとんどは皮下脂肪です。ここで脂肪を作りだし、体を守るクッションのような役割や、体温保持の役割を司ります。脂肪をつくり蓄えることで、エネルギー源の貯蔵庫としての働きを果たしており、新生児期と思春期に脂肪組織は増大。血管などもここにあります。

肌の生まれ変わりの周期

ターンオーバーについて

正常な肌は約28日周期で
表皮が生まれ変わる

ターンオーバーとは、表皮が新しい細胞に生まれ変わることを指します。基底層で表皮細胞が生まれ、約2週間で角質細胞になりそのまま約2週間とどまって、皮膚を保護したあと、垢となって剥がれ落ちるというプロセスです。その周期は個人差がありますし、年齢によっても違いますが、約28日というのが平均的です。

しかしながら、ターンオーバーは乱れてしまうこともあります。まず、生活習慣の乱れ。基底層での細胞分裂は寝ている間に行われるため、寝不足はターンオーバーの敵ですし、飲酒や食生活の乱れがそのままターンオーバーの乱れに繋がります。また、加齢や血流の低下、冷えなどによってターンオーバーは遅くなりますし、紫外線の影響や肌荒れ時には、早くリカバリーさせるために早まる傾向にあります。

原因

  • 加齢によるもの
  • 肌荒れによるもの
  • 紫外線の影響
  • 寝不足によるもの
  • 飲酒や食生活の影響
  • 血流の低下や冷えによるもの
  • ホルモンバランスの乱れなど

ターンオーバーを正常に
戻すためのスキンケアを

ターンオーバーが乱れたときの対処法としては、まず原因となった生活習慣などを正すことが大切ですが、スキンケアも見直す必要があります。ターンオーバーが遅れると、肌のくすみや角層肥厚などによる、ごわつき肌に。こんなときは刺激の低い肌代謝ケア、例えばマイルドなピーリングや酵素洗顔などが有効です。またビタミンC誘導体や、ヒト幹細胞培養液抽出成分、ヒアルロン酸、プラセンタなどの成分を、積極的にスキンケアに取り入れて、保湿しながら肌を育てるケアもいいでしょう。ターンオーバーが早まっているときは、まず紫外線対策として日焼け止めを必ず適切に使うこと。また、未熟な角質細胞が上がることによって敏感に傾きやすいため、低刺激のスキンケアを心がけることも大切です。

みんなの素朴なギモンに答えてくれました

質問タイム

受講者

質問

肌にも存在している保湿成分「セラミド」。スキンケアで取り入れた方がいい?

乾燥・肌荒れにはセラミドが良いと言われていますが、ターンオーバーの正常化を目指す場合も、セラミドを優先的に取り入れた方がいいのでしょうか?

講師:上田祥子

講師:上田祥子さん

回答

セラミドは積極的に取り入れましょう

セラミドは年齢を重ねるごとに減少しますが、ターンオーバーが乱れるとセラミドを上手くつくりだすことができなくなります。スキンケアでも、積極的に取り入れましょう。

受講者

質問

肌バリアが弱っている時に良いスキンケアを知りたいです

ターンオーバーが早くて肌バリアが弱くなっているので、スキンケアで何とかしたいです。肌を保湿するほかに、肌バリアを育てる方法はありますでしょうか。

講師:上田祥子

講師:上田祥子さん

回答

肌に優しい洗顔・クレンジングに切り替えて、肌を弱酸性に保ちましょう

ターンオーバーが早くて肌バリアが弱っている時は、新陳代謝がうまく行われず、肌が乾燥しやすくなります。ターンオーバーの周期は、早すぎても遅すぎても肌に良くありません。肌バリアを改善するためには、肌のもととなるバランスの良い食事と、新陳代謝を高めるための規則正しい生活、肌に負担をかけないスキンケアを 意識することが大切です。

まとめ

体に良い食事を心がける
ことが
美しい肌を育ててくれる

肌によい食事は健康的な食事そのものと言えます。バランスが取れていることはもちろん、炭水化物や甘いものなどは取りすぎに注意しながら、緑黄色野菜、肌のもとになるタンパク質、そして生きていく上で欠かせない酵素もしっかり食すようにしましょう。サプリメントはあくまで補助的なもの。まずは基本の食事を整えることが大切です。

【第五回】「スキンケア選びで忘れがちな大切なこと」の記事へ 【第二回】「化粧品が合わなくなるタイミングと肌との関係」の記事へ

講師紹介

講師写真:上田祥子

上田祥子うえださちこ

美容研究家/ライター/
美容コメンテーター

1991年クラリオンガールに選ばれ、モデル、レポーターなどを経て、1996年より美容ライターとして活動。
日本の美容情報のみならず、韓国、タイなどアジア諸国の美容を取材し発信している。

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